<自立と非自立について>棒ウキと立ちウキを徹底解説!
棒ウキの種類
棒ウキとは、名の如く棒状のウキのことです。それは特性で大きく2通りに分かれます。
外部錘がなければウキ単体では水面に垂直に立たない「非自立ウキ」と、内部に錘が入っていて水面に垂直に立ち上がる「自立ウキ」です。

非自立ウキと自立ウキの仕掛け
では、非自立ウキと自立ウキとの仕掛けの違いをざっくりと見てみましょう。
まずは、オモリの入っていない非自立の例を見てみましょう。

非自立棒ウキはオモリが入っていないため、
「飛ばしウキ(または水中ウキ)」「大きな錘」などの、遠投性能や水中安定性能を保つための「外部パーツ」が必要になります。
たとえば木の棒切れを水に入れると分かりますが、棒切れは水平に寝て浮いています。それだけでは水中で立ちません。水中で立たせるには、飛ばしウキ(または水中ウキ)や外部オモリが必要になるのです。
(近年は浮力表示のある非自立棒ウキも出てきましたが、これは飛ばしウキ(水中ウキ)と連動させて調整されているものが多く、厳密な意味での残浮力とは違います。)
では、立ちウキ(自立ウキ)の代表的な仕掛けを見てみましょう。

このように、ウキ本体に内蔵されたオモリがありますので、外部の仕掛けには、浮力表示に従って付ける調整用オモリのみとなります。
ただし、調整用オモリやハリスの重さがなければ自立しないような、非自立棒ウキに近い「自称自立ウキ」もありますので注意が必要です。
風呂場などでウキだけを浮かべてみると、自立かどうか判別できます。
※遠矢うきでは、一部をのぞいて自立ウキばかりですが、素材の状態やトップの大きさ、トップの差し方によっては、約5度程度のやや傾いた垂直状態になる場合もありますが、自立としての使用には問題ありません。自立の機能を損なわないためにも、純正トップの使用をおすすめします。
立ウキと立ちウキ
ところで、遠矢うきは自立ウキですが、パッケージを見ると「立ちうきの王様」と書かれています。
「立ちウキ」とも呼ばれ、「自立ウキ」とは明確に区別されています。

「立ちウキ」とも呼ばれ、「自立ウキ」とは明確に区別されています。
昭和40年ごろまでは、ウキの下部にある竹籤部分などと道糸に直接ゴム管などで接続することが普通でした。
また、混乱する要因のひとつとして、立ウキと呼ばれるウキも存在していました。それは、唐辛子状の5-10cm程度の小型ウキと道糸の接合部(主にゴム管)に板錘を取り付けたり、仕掛けの針に糸オモリをつけたり、または重いガンダマをつけたりして、水面にウキを自立させたものでした。
その中でもゴム管部分やハリス部分に板オモリを巻きつけたり、またはガン玉を段うちして、ウキを水面で立ち上がったように見えるウキもあり、これを当時は「自立ウキ」や「立ウキ」と呼んでいたのです。
もっとも、それらは正確には水面に立ち上がるというより、少し斜めに立つような状態であり、
寝うきと比べて立ったように見えることから「立ウキ(たてうき*)」と呼んでいました。
また、ウキの下部に鉛を少し入れて、水面に立ち上がらせやすくするオモリ入りウキもありましたが、
単独で水面に自立するものではありませんでした。
(*一部の地域では、仕掛けの重みでウキを立たせるものを「立ちウキ」と呼ぶこともありましたが、自立ではないため、時代の流れとともに、この名称は消えてゆきました。)
これらの立うきは主に、渓流釣りによく使われていました。(参照雑誌・昭和39年海釣りの楽しみ方、昭和41年四季の釣り特集、昭和49年磯釣り全科、昭和46年磯釣り名人仕掛け集など)
いずれもウキ単体を水に浮かべた場合、完全に自立するウキではありませんでした。
そこへ、ウキ単体で完全に自立するウキ、遠矢うきが登場しました。
内部にオモリが仕込まれ、完全自立の「立ちウキ」は、遠矢うきが元祖ということになります。
遠矢ウキのパッケージに「立ちウキの王様」と明記するのは、こうした歴史的背景があったのです。

立ちウキは自立ウキの代名詞に
遠矢国利名人はヘラウキを応用して初代のウキを作ったとされますが、その形状はヘラウキの上下逆転させた下膨れ形状、内部オモリで完全自立し、長尺かつ下膨れの独自の自立ウキを開発しました。
当時のウキは、玉うきタイプの阿波ウキ、玉ウキ、円錐ウキ、重連ウキ、拓山ウキ、上ぶくれ棒ウキ、峰ウキ、アタミウキなどが常識的なウキでした。しかも小さければ小さいほどウキは良しとされた時代です。(昭和60年釣りはうきで決まる、より)
それが、下膨れかつ自立で長尺のとんでもないウキが登場したのです。それが「奇跡のウキ」と言われた所以です。
遠矢国利名人が新聞一面で「モーレツ(猛烈)さん登場」との見出しで紹介され、続けてスポニチで「南房千倉の釣りを一変させた奇跡のウキ」と記事が出てから、遠矢ウキは一躍有名になり、「錘がウキ本体に内蔵された棒ウキ=遠矢ウキ」となりました。そしてそれは、ウキ単体で水面から立ち上がるウキだったことから、釣具屋さんのご主人に「これは立ちウキだ!」と命名されました。
これ以降、遠矢ウキは全国的な大ヒットウキとなり、立ちウキは自立するウキの代名詞となるのです。

ワンポイント
非自立ウキと自立ウキの違い
非自立ウキ … ウキ本体だけでは水面に垂直に立ちません。外部にオモリや水中ウキなどのパーツを取り付けることで、ようやく水面で直立します。
自立ウキ … ウキ本体にオモリが内蔵されており、単体でも水面に垂直に立ちます。近年は「自立ウキ」=「ウキ本体にオモリが入っているもの」が一般的です。
立ちウキのメリット
では、立ちウキのメリットは何でしょうか。
まず、本体に錘が入っているため、仕掛けのオモリに左右されず、単体でしっかりと海面で立ち上がるので波などの影響を受けにくく、ふらつきが少ないことが挙げられます。
通説では、棒ウキはトップの先端付近まで沈めて使うものとされていますが、これは「非自立棒ウキ」の使い方の代表です。非自立棒ウキは安定が悪いため、海面でトップを垂直に出して安定させるには、トップ部分を海中深くに沈めないといけなかった、という経緯があります。
しかし立ちウキ(錘内蔵型自立ウキ)は、本体にオモリが入っていますから、ウキ本体だけで海面にしっかり立ち上がり、トップだけを海面上に出しても、安定しているのが特徴です。
もし、立ちウキ(錘内蔵型自立ウキ)と称するウキなのに、単体では海面上に寝てしまう(横になる)ウキであれば、それは立ちウキとは呼べません。実際には非自立棒ウキと同じだと言えるでしょう。
このように、海面にしっかりと立ちつことがメリットである自立ウキは、最小限の調整オモリだけでトップ部分を海面上に出すことができるため、アタリ(魚信)が見やすくなるのです。遠矢ウキのトップ部は最長で45cmもありますが、それを全て海面に出しても、しっかりと垂直に立っています。

ただし、遠矢ウキがもし斜めに立っていることがあるときは、それは海の状態が二枚潮であることを示します。上潮と底潮の流れが逆、またはスピードが違っているとき、ウキは斜めになります。遠矢ウキは、潮の性質までも表現する力を持っているのです。(二枚潮記事、をご参照ください。)
ワンポイント
立ちウキのメリット
- ウキ本体だけでしっかりと海面に立ち上がり、ふらつきが少ない。
- トップを海面上に出すだけで安定するため、魚信が見やすい。
- 最小限の調整オモリで済むため、仕掛けへの負担が少ない。
- ウキが斜めになる場合は、上潮と底潮の流れが異なる「二枚潮」の可能性を示す。
遠矢ウキの特徴
遠矢うきは、半世紀もの間、立ちウキ(錘内蔵型自立ウキ)を提唱し続けてきた「立ちウキのパイオニア」です。
ここ数年、遠矢ウキが大人気となり、形状だけを真似てきたものが多く出回るようになりました。しかし、遠投性能、作り込まれたディテール、バランス、考えられたトップ配色、立ち姿勢の美しさ、そして驚くべき超高感度といった点で、遠矢ウキを上回る性能の立ちウキは、現在も見当たりません。
年間250日以上の釣行を50年も続けてきた遠矢国利名人。その経験をもとに、立ちウキを最高のものへと磨き上げた、半世紀に及ぶ努力と研究の結晶――それが遠矢うき(立ちウキ)なのです。
お使いになれば、その凄さを体感できると思います。
「感動できるウキ」……それが遠矢うきです。


(ご注意)遠矢ウキよりも歴史があると謳っている企業もありますが、釣りとは違う事業を行なっていた年数も含めています。実際、古くからの釣り雑誌では全く知られていない会社がウキの歴史をまことしやかに語る事例も見受けられます。50年以上前から同じウキを販売し続けている会社をお調べください。間違いなく遠矢ウキが最古でしょう。しかも経験値の少ない机の上の発案ではなくではなく、年間250日もの釣行を重ねて生み出したウキづくりを半世紀以上続けている会社は、「遠矢ウキ」だけなのです。



