浮力調整とは
浮力調整って何ですか?
アタリを取るためにトップの位置を微調整することだよ。
基本的には5Bと書いてあれば、遠矢うきの場合はそのまま5Bのオモリをつければいいんだが、個人的に好みのトップ位置を調整するためにするんだよ。
例えば、トップのレモンの位置でアタリを見たいときは5Bを2個つけるとちょうど良い位置になる。
でも、特に調整しない状態で一番下のイエローでアタリを取るという人もいる。
なるほど。具体的にはどういう種類のオモリを使うんですか?
遠矢釣法ではガン玉(かみつぶし)をお勧めする。なぜなら、筒型オモリでは、変更するたびに仕掛けを一度切らなければならないのが面倒だからだ。ガン玉は4Bを基本に、あとはB、2Bがあれば良いね。
ウキを使うときは、浮力調整が必要。調整用ガン玉をつけることで、ウキを見やすい水位にセットし、同時に餌を届ける水深やスピードを調整できる。
ガン玉(ジンタン)の種類
ちょっと、待ってください。4BとかBとかって何ですか!?
オモリの種類ってことだね。ガン玉はBとGという種類がある。これも鉄砲の弾から来た専門用語だから話せば長いけど、覚えておいて欲しいのはBの大きさとGの大きさの考え方には真逆なんだ。図に書くとこんな感じかな。
なるほど。GとBでは数字の大きさと実際のガン玉の大きさの違いが真逆だってことですね。
そうなんだ。基本的にBがメインで使うから、Gの方が小さいと大雑把に覚えておけばいい。遠矢釣法では、主に「4B、B(または2B)」があれば大体はOK。あとはG5、G7が補助的にあればいい。
他にも、「号」という単位があるから、今は何となく覚えていればいいよ。例えば、5Bは別名0.5号と呼んだりする。
そうなんだ〜!単位が変わってくるんですね。
ガン玉には大きく分けるとGとBがある。ウキを購入するときの目安にもなるので覚えておこう。小さいガン玉を使うのは軽い仕掛けで表層や浅いところを狙うとき、大きいガン玉を使うのは重い仕掛けで底を狙うとき、と覚えておこう。
喫水線のこと
でも、メーカーによって、残浮力「0」と書いてあって沈むウキもあると聞いたんですが、遠矢うきはどうなんですか?
ウキは「浮き」という字を書く。だから本来は水面に浮いて、魚の反応を人に伝えるものだから、遠矢ウキでは「浮く」のが本来のウキと考えている。それを沈めてしまうならば、ミャク釣り*やぶっ込み釣り*と何ら変わりがない。
ウキは見て釣るところに醍醐味があるから、見えないウキは面白さが半減すると考えているよ。
(*ミャク釣りとは、ウキを使わないで手元に来るアタリだけで釣る手法。ブッコミ釣りとは、ミャク釣りと似ているが、重い錘で仕掛けを飛ばし、浮きを使わないで手元にくるアタリで釣る方法。)
なるほど、じゃあ浮くのが「ウキ」ってことは、水面にあるのが標準なんですね。それが「0」っていう意味ですか?
その通り!そもそも、遠矢ウキが一番大事にしているのは、「浮力の正確」さなんだ。
ものが浮かんだときの水面の位置を喫水線と呼んでいるが、遠矢ウキはこの喫水線を「ゼロ点」と言って、それをゴム管下位置と正確に定めていることが最大の特徴だよ。
他のウキでは、0(ゼロ)表示でも喫水線を超えて沈んだり、かと思えばはるか上部に浮かんだりするなど、同じ浮力であっても実際には浮力がバラバラのものが多いよね。つまり、0点の設定が曖昧なんだ。
その点、遠矢ウキはそのばらつきがなく正確ということだ。
すごいなぁ!喫水線が正確なのが遠矢うきの最大の特徴なんですね。
喫水線とは、水面の位置のことで0(ゼロ)点ともいう。喫水線を表示している会社は遠矢うき以外はほとんどない。この喫水線は各メーカーで決められておらず、バラバラなのが現状。つまり、出来上がった浮力がいい加減であると言うことになる。遠矢ウキはこの喫水線を非常に大事にしており、そこが遠矢うきが評価されている理由でもある。
浮力調整をしてみよう
じゃあ例えば、遠矢ウキで5Bって書いてたら、5Bのガン玉をつければ、ちょうど0点になるってことですか?
基本的にはそうだよ。それできっちりゴム管下部が0点になっているね。そのまま、使ってもいいんだが、僕のオススメとしては、自分が見やすいウキの色(位置)に合わせて、トップを沈める位置を微調整することだね。
この写真を見てごらん。
5Bだったら、ガン玉4Bを2個で下段の緑がチラチラ見え隠れする程度*がちょうど見やすいと思う。0.8号なら、4Bを3個にBを1個つければ、オキアミがのれば緑が隠れる位置になり、アタリはイエローが隠れる程度で判断できる。
遠矢ウキのトップのほとんどは、一番下の色が緑だろう?そのあたりに調整するといいよ。
(*見え隠れする度合いは、海の塩分濃度にも影響する。現場で微調整確認は毎回行おう。)
なるほど!
下記の一覧を参考に、あとは、現場で微調整しよう。
- 5B…..4Bを2個
- 0.8号….4Bを3個+B1個(調整)
- 1.0号….4Bを4個+B1個(調整)
- 1.5号….4Bを5個+B1個(調整)
わかりました!やってみます!ありがとうございました!
まずは、調整用ガン玉は4B、Bの2種類を揃えよう。この2種類の組み合わせで、ほとんどの浮力調整ができる。慣れてきたら、G7、G5、G1、2Bのガン玉を持っておくと、更なる微調整が可能だ。
180sの基本的な浮力調整
ここで、おさらい。遠矢うきのスタンダード、180sシリーズの基本的な仕掛け図と浮力調整ガン玉の個数を確認しましょう。以下のようになります。
さぁ、あとは現場で微調整して釣りを始めてみましょう!