遠矢国利名人の若い頃の動画「クロダイ大全集 仕掛け作り・マキ餌作り編」をyoutubeにアップしています。
これは大ヒットビデオ3部作の一つです。現在に至るまで、仕掛けや考え方は変わっておりません。流行に流されないクロダイ釣りの王道を見ることができます。現在も通用する内容となっており、また仕掛けも詳しく解説されていますので、初心者は必見ですね。(仕掛け図は竿は2号となっていますが、実際に遠矢国利名人が使っているのは1号の竿です。)
また、動画の中のゴム管=現在のうき止めストッパーの元祖です。そもそもアイデアは遠矢名人が出したものを他社が模倣しました。当時はゴムハカマ小をつまようじで止めてます。またサルカンと道糸を止める2回結びも遠矢名人独自のアイデアです。
遠矢国利 クロダイ大全集・仕掛け作り・マキ餌作り編
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撮影当時と現在で違う部分は、ハリスがナイロンからフロロカーボンに変わったことです。そのエピソードとして遠矢国利名人が語るところによると、「当時はナイロン主流でフロロカーボンは当時は強度が弱い物が多かった。その後、オーナーばり社さんが強くてしなやかなフロロカーボンを作っているのを知り、自分の糸の強度テストにも合格する品物だったため、現在はそのハリスだけを使用しています。」とのことです。そして、フロロカーボンの結束部分の弱点を克服したのが「遠矢結び」なのです。
遠矢結びが生み出されたおかげで、現在も遠矢国利名人のハリスはフロロカーボンのみです。ナイロンに不満はないけれど、透明度はフロロカーボンが勝るとの考えで使っています。
ビデオの実写内でチヌ竿1号を使っていますので、竿2号は間違いです。道糸は当時は3号、現在は2号になりましたが、それは当時と比べて糸の性能が上がってきたためです。ウキどめ糸は当時は丸いのを3箇所つけていましたが(ズレ防止のため)、現在はずれないよう結び目を再度締め直すために長めにカットしたウキどめ糸を2箇所結んでいます。(ウキどめ糸がずれないようにという考え方は同じ)
針のチモトにガン玉が描かれていますが、現在は打ちません。スピニングリールドラグ付き、これは昔そう呼んでいましたが、最近はレバーブレーキドラグ兼用と表記されていることが多いですね。
針は今も昔も2号が基準。他の釣り人達は3号〜5号を使うことが多い中で2号は珍しく、「小針の遠矢さん」と呼ばれることもあったそうです。
ビデオ撮影時に写っている緑の小物ケース。今も使っています。「当時100円で買ったんだけど、使い勝手がいいので変えたくない(笑)。」と遠矢名人談。
「仕掛けはできるだけシンプルに」、遠矢流の釣りの仕掛けの考え方です。たまに、港に行くとネックレスのごとく仕掛けに小物をつけている方をを見て驚くことがありますが(汗)、不要なものはできるだけ省く。ぜひ覚えておいてください。(遠矢うき編集部)