遠矢さち子
<2010年1月執筆記事>
貴重な古い記事原稿を発見!末尾に「あとがき」をつけて当時を振り返り、写真も再構成してご披露いたします。フカセ釣り初心者の成長記録です。(フカセ釣り経験1〜2年目頃のものです。)この後、50cmオーバーの黒鯛を1日で20枚以上釣れるほど腕を磨いて行きます。これから釣りを始める方のご参考になれば幸いです。
26年ぶりの大寒波!
今年の冬(*2010年)はとにかく寒いですね!私は関西から南国鹿児島へとやってきて、とにかくびっくりしたのは、この冬の大雪ですよ~(汗)。鹿児島は暖かいところだと思っていましたが、まさか雪がつもるとは・・。なんでも26年ぶりの大雪らしく、地元の方々もびっくりされていました。私のホーム(*通っている釣り場のこと)である京都舞鶴の気温とほとんど変わらないような寒さなんですもの~(@_@;)。防寒ウエアを何重に重ねて着てもまだ寒い!ぶるぶる・・。着ぶくれ状態で、これではまるでお相撲さんみたいじゃないですか・・・。釣り場でヨタヨタと歩いている様は、あまりお見せできる格好ではありません(汗)。仲間にも「横綱ちゃん」と呼ばれる始末。とほほ・・。
しか~し!せっかく鹿児島に来たのだから、格好気にしちゃいられません!「やっぱ釣りでしょう、釣り~!!」・・・ということで、私の寒中着ぶくれ釣行・・いや違った(汗)、初春釣行記のはじまりです。
寒い年明け釣行♪
年明け早々に鹿児島で仲間の初釣り大会があるという話を聞き、挨拶がてら訪ねていくことにしました。場所は長島への入口に位置する脇本湾。長島海峡からの潮の出入り口の南側にあたる港で、冬の北の風でも竿が出せる貴重な港です。
沖に向かってのびる長い防波堤には、駐車場から少し歩かなくてはなりません。藪のなかをガサゴソと荷物を運ぶのはなかなか大変。仲間全員が運び終えるまで、防波堤の端で運ぶお手伝いをしていました。やがて仲間たちは順次防波堤の先端から中ほどまでに釣り座を構えます。私はちょっと遠慮して…(?)、というより防波堤の先端まで行くのは大変だな~と思ったので…(汗)、防波堤にはいってすぐの場所、一番岸側に釣り座を構えることにしました。岩がごろごろと積み上がっている岸を横目に、薄暗い中での準備作業。コマセは日本海にチヌパワーMPをベースに、つけ餌はオキアミと食わせダンゴを用意しました。
作業中に仲間がお神酒ですと、梅酒をもってきてくれました。寒さの中での一杯はなかなか温まりますね~(笑)。
そしてラッキー・トシナシ!
まぶしい初春の朝日を拝みながらの竿出し。一投目から勢いよくウキが消しこみ、マダイの子供が釣れました(汗)。その後は糸や針を切られるばかり。どうやら、針が大好きな魚がいるようです。犯人はフグだったのですが、こんなに針を持って行くなんて、メーカーの売上にますます貢献しちゃうわ~(笑)。・・などと、冗談を飛ばしながらも、餌取り対策にくわせダンゴを這わせた状態で振り込んでいました。すると、目の前ですっとウキが沈んでいく・・・。
また、針喰い魚かなあ~と思ってアワセを入れると、お・・・おや~!?ゴンゴン、と重い引き。竿を水平に倒して魚をコントロールしようとしても薄暗くて糸がどこにあるのかが見えず、仲間の仕掛けも引っ掛けてしまいました(汗)。「うわ、ごめんなさい!」仕掛けがからんだまま、なかなか魚は上がってきません。ひっかけられた仲間も、「どうぞゆっくりと引きを楽しんでくださいよ~」と言ってくれましたが、なんだかあせってきます。右に左に竿を倒しながら、引きに耐えていると、やがてゆっくりと水面に浮かんできました。わあ~、でかいっ!!タモに入れて引き上げようとしたけれど、重くてなかなか持ち上がらない。やっとの思いで防波堤に持ち上げると・・・きれいなクロダイでした。「あれ?もしかしてこれ50あるかな?」「・・ん?あるでしょう~!?」と測ってみると、52センチ。「きゃあ~マジ嬉しい~!」お神酒の梅酒が効果あったのかな?(笑)
カイズ釣りもまた楽しい♪
仲間に聞くと、港の外側の岸寄りではクロダイは釣れたのを見たことがないとのこと。
水深も比較的浅く、4ヒロ(6メートル)程度の深さ。遠慮して(?)、一番浅瀬で端っこにいた私にラッキーが訪れたようです。寒さ対策で着ぶくれの「横綱ちゃん」状態で恥ずかしいですが、今年一番の「ラッキー・トシナシ」です。どうぞご笑覧ください(笑)。
その後、アタリはとまり、港の内側で仲間がカイズをぽつぽつ釣り始めたので、私も同じくカイズ釣りを楽しむことに。手頃な28センチクラスが釣れたりして、このカイズのアタリもトシナシのアタリも、ウキひと目盛。カイズといってもあなどれないな~などと関心しきり。午後3時過ぎ、寒さで路面凍結するといけないので早々と納竿となりました。
年の初めの「ラッキー・トシナシ」。さて、今年は何匹のクロダイちゃんと出会えることでしょう。寒い冬の鹿児島も悪くないな~としみじみ思う私でした。
〜2010年1月執筆〜
(本文ここまで。次のページは「あとがき」が続きます。取材の当時を振り返ります。)