遠矢さち子
海に異変が!?黒鯛を探せ!
最近はどこへ行っても釣れなくてね…。という嘆きをよく耳にします。確かに休みの日に釣り場へ行っても釣り人で賑わっている場所は少なく、寂しい限りです。
私も港内での魚影が少なくなってきているなと感じるのですが、海が臭く感じる場所に特にそういった傾向があります。その臭さとは、柔軟剤や洗剤の匂いです。匂いがキツイ海は生命反応が薄いです。除菌消臭とうたっているものもあり、それが海に流れたらどうなるか…。大アジも1万分の1に洗剤を溶かした海水の中では3分で死んでしまうそうですから、海に関わる私たちこそよく考えてみないといけませんね。
さて、そういう訳で、どこへいっても臭いがする港が多くなり、「柔軟剤臭くない」綺麗な海域を探すほうが難しくなりました。あまりに臭い場所では息する事すら苦しいので防毒マスクをつけて釣りをしたりします。しかしこの格好がかなりヘン…かも?怪しいマスクの釣り師がいたら、多分私です(笑)。それはそうと、本題に戻り、早速釣り場へ行ってみましょう!
<予想が外れ、予定外の場所で釣り>
釣行当日は北東系の風の予報。予報外れて北西寄りの風。で、鹿児島湾内西側の釣り場を何箇所か行ってみたのですが、仕方なく山川新港へ行ってみたのですが、横風でした。すでに4〜5mは吹いているようです。しばらく、港を見ながら考えていましたが、…キラーン☆!旧港だとどうかな?と閃いたのです。
早速、旧港へ行くと何やら人がたくさんいるではないですか!話を聞くと、大きなアジが回遊してるのでそれを狙っているらしい。フカセ釣り師も何人かいて、クロダイやメジナを狙っているようでした。しかしアタリがないそうで、「全く釣れないね。ここでクロダイ5枚釣ってみせてくれたら尊敬するわ。」と言われちゃった…。アジが釣れる場所は必ずクロダイも釣れる、と経験している私。よしそれならば釣ってみましょうかね〜!?(笑)
しかし、すでにそこは大勢で賑わっており、私が入る場所がなく、反対側の一番奥のポツンと空いている防波堤で竿を出すことにしました。そこは海の色は悪く、濁りもゴミもある。うわ〜、最悪〜。でもクロダイを釣って見せましょうと言っちゃったしね…。時間は午前10時過ぎ。朝まずめは完全に逃した時間帯。とりあえず竿出してみますか〜。
コマセは、いつものマルキュー日本海半袋、おからダンゴ半袋、チヌパワー小袋1袋、MP1袋、ムギコーン1袋、それに海水約5〜6リットル入れてよく練り、生オキアミ約500gとニューさなぎミンチ激荒を1袋入れて軽く混ぜます。開始が遅かったので今日は半日勝負になりそうですが、念のため1日分を作っておきます。付餌には生オキアミとくわせダンゴを用意。
コマセが出来上がったら野球ボールサイズのダンゴを3個作り、ポイントとなりそうな場所へ投げ込んでおいてから、ゆっくり仕掛けを作ります。この場所は意外と水深がありますので、ウキは超遠投-小0.8号を使います。
実際に水深を測ると約10m。この日は大潮。これからあと少し潮は下げますので、タナは基本の底トントン(水深と同じ深さ)で。
さて、仕掛けが出来たので、まずは生オキアミをつけて第1投目。海面にはゴミが浮いていますので、なるべく影響のないところを選びます。仕掛けがゆっくりと海底へ沈んでいくと…まだ中層なのにアタリが!
良型アジやカワハギも!
びっくりしてアワセてみると、プルプルした手応え。…アジです!しかも型がまずまずの27cm。中型のアジが回遊しているようです。これは楽しみ♪
1投目から良型のアジが釣れたあと、同じように仕掛けが途中で何者かに取られるということがあり、これは多分アジの仕業では?そこでしばらくアジで遊んでみることにしました。コマセが効いて黒鯛が来るまではまだ時間がありそうですから。そのため、タナは底から50cm切って(上げて)みることに。すると良いアタリが出始めて、ポツポツとアジが釣れ出しました。ポイントは特にここということはなく、投げればどこでもアタリが出るような状態です。型も25〜29cm程度とまずまずのサイズ。しばらくアジと遊んでいましたがやがてアタリが止まりました。怪しいなと思いつつ、そのままオキアミで流していると….アタリ!あわせると今までの引きとは違う手応え!….なんと!アジのタナで黒鯛がヒット!40cm程度でしたが、嬉しいです。黒鯛が寄ってきているとわかったので、今度はくわせダンゴを投げていきます。タナは底へ戻しておきました。
今度は海底付近でアジとは違う何かが、ダンゴをつついているようです。ちょこちょことした小刻みな動きを見せるウキ。小さい口の餌取りがいるようです。集中してこの小刻みなアタリをとってアワセると!おやおや、大きなカワハギ!今晩の鍋の材料をゲットです〜!(笑)
ここまで、アジ、クロダイ、カワハギ、と五目釣りの感じになってきました。
なんか〜釣れちゃった、年なし!
やがて、お昼時の最干潮。餌取りが静かになってきました。くわせダンゴをしっかり固く握って投げておき、ちょっとおにぎりでも食べようと用意していると…あれ?ウキがない?
キョロキョロしても見当たらないので、竿を上げると、ドーンと重量がのってきました!慌てて、アワセを入れて様子を見ると、なんだか重量のある魚が首を振っている!….やばい!クロダイだ!
足元の桟橋は裏へ抜けているので、下手すると入られてしまいます。岸側へ走られそうになりながらも、耐えているとなんとか浮かせることが出来ました!やった!大型クロダイ50cm!アタリをみてなかったですが、多分ウキは消し込んだのでしょう。今流行りの「なおみ節調」で言うと「なんか〜、釣れちゃった」感じ〜(笑)。運が良いのも実力!?いやいや、新しくおろした竿のおかげでしょう!
ここでコマセを切らさないように撒きつつ、おにぎりをほおばっていると、常連の釣り人に「今日はアタリがない状態だから5枚釣ったら尊敬するよ」と言われたことを思い出し、あと4枚頑張ろうとやる気が満々に!
午後からは上げ潮。ポイントには沖からゴミがどんどん寄ってきてしまったので、ゴミの少ないところを狙って仕掛けを投げます。上げ潮ですから、タナは自然と切れていきます。タナが切れるとアジが釣れ、時々同じタナでカイズ(40cm以下のクロダイ)。そんな感じで、渋いながらもアジとクロダイをポツポツ釣り、午後3時ごろ、黒鯛も5枚目達成!やった〜!それにクーラーも満タンになったので納竿としました。朝まずめと夕まずめを外してこれだけ釣れるので、しっかり狙えばもっと出そうですね♪